どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

ナッパは何故タフなのか

ナッパの戦闘力は4000では低すぎるのではないか、と言われる根拠の一つに、「8000以上」の戦闘力の悟空の攻撃に何発も耐えたことが挙げられます。戦闘力に倍の差があれば手も足も出ない事例の方が作中に多いため、ナッパの耐久力は異常です。

 

そこで考えたのですが、ナッパの場合、自らの戦闘力=気を全て防御力に振り分けるのが得意なのではないか?という推論にたどり着きました。ハンター×ハンターで言う「堅」の概念ですね。

一概に戦闘力が高いと言っても、そのすべてを攻撃に振り向けているわけではありません。かめはめ波などのように必殺の大技を使うときはその戦闘力の数値が全て反映されているかもしれませんが、戦闘力1000の人間の一発あたりのパンチの威力が1000なわけではないと考えられます。

例えば、悟空はナッパの「カパッ」をかめはめ波で切り返しており、ナッパはその直撃を受けましたがダウンしませんでした。この時のかめはめ波の威力はフルパワーではなかったと思いますが、仮にこの威力が戦闘力4000分だったとして、ナッパが纏う気の量も4000だったために耐えきれたと解釈することができるわけです。

 

そもそもナッパは、初めて全力で戦う際、全身に気を纏わせていました。超サイヤ人2のようにスパークしているほどの演出は他になく、それだけ強力な気をまとっていたことになります。

ナメック星到着後の悟空は、攻撃するときだけ瞬間的に戦闘力を高めることで気の消費を抑えていましたが、ナッパにはそのような技術は当然なく、常にフルパワーの気を全身に纏うことで、圧倒的な防御力と打撃力を確保していたのではないかと思うのです。

悟空と戦う前からナッパの耐久力は異常で、餃子の自爆では戦闘服も含めてノーダメージで、天津飯気功砲では戦闘服は破壊されたものの本人はほぼノーダメージでした。戦闘力2800の悟飯の魔閃光は腕で弾き飛ばし、戦闘力8000以上の悟空に一方的に殴られながらも耐えていました。

このタフさは単に体を鍛えているからだけでは説明できず、やはり持てる力の大半を耐久力に振り向けているとしか考えられないのです。

 

この頃の悟空たちは、まだ気をまとった状態での戦闘に慣れておらず、悟空も界王拳を使った状態でくらいしか「フルパワーで殴る」という戦い方をしたことがなかったのだと思います。また、全身に気をまとった状態の相手に攻撃するという経験もほとんどなかったと思われ、全開でシールドを張っている状態の敵に無策のまま攻撃し続けてしまっていたのがナッパ戦であったと考えることができます。

事実、スキをついて背中に当てたピッコロの攻撃はかなり痛そうにしており、おそらくこれは気のシールドを通さずに当たった攻撃だったのだと思います。クリリン気円斬を受けようとしたのも、それだけ自分の気の耐久力に自信があったことの裏返しと考えられます。

 

おそらく悟空抜きでナッパに勝つには、スキを突くなどして気を展開していない間に攻撃するしかなく、そのスキを作ることが難しいために、界王拳を使用した悟空が無理矢理シールドの上から殴り倒すしかなかったのだろうと思います。

このような戦い方をするキャラクターは後にも先にもナッパだけで、強いて言うならブロリーがそれに近いと言えますが、そのあたりが耐久力が異常に見える理由なのかなと思いますね。

例えばナッパ戦後のベジータが全力を出した際、その余波で周辺の雲がなくなるほどのエネルギーを放出していましたが、気を全身に纏うような描写はありませんでした。悟空の界王拳にスピードでも対抗していたあたり、その気をスピードや瞬間的に殴る力にも使っていたのではないかと思います。ベジータがナメック星でリクームと戦った際には、気を全身に纏う描写がありましたので、この際はナッパに近い戦い方をしていた可能性があります。

 

そういえば、ナッパもブロリーもエネルギー弾を「投げる」ようにして放つという特徴があります。これは、常に気を全身に纏っているので、その一部を腕から引きちぎるようにして打ち出す(身体の中から出す必要がない)からなのかもしれません。ある意味ではブロリーはナッパの上位互換と言えそうです(笑)。

 

このように、一律に戦闘力と言っても、その気をどう使うかはそのキャラ次第であり、スカウターで測定した数値の差よりも、その数値を攻撃のどこで発揮するかの方が重要だったのではないかと思います。この辺りは、超サイヤ人が出てから常に気を纏うようになったことから、戦いにおける気の考え方が変わっていった可能性がありますね。このせいで純粋な気=戦闘力の量の差だけで勝敗が決まりやすくなってしまったのかもしれません。