どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

「惑星ベジータの神」とビルスと超サイヤ人ゴッドの関係

アニメ版ドラゴンボールZでは、まだフリーザという存在が原作に登場する前、惑星ベジータが滅んだ理由が「サイヤ人の悪行に見限った惑星ベジータの神が隕石をぶつけたから」という背景が界王様により語られていました。原作に先走って勝手にアニオリ設定を追加するのが当たり前だった時代の名残ですが、同時に語られた「惑星ベジータ先住民族ツフル人」の方は鳥山明氏が作った設定であるため、作者による裏設定に更にアニメオリジナルで設定を追加したという、ややこしい経緯があります。

 

当然この設定はフリーザの登場によって無かったことになったわけですが、まだ微妙に生かす余地が残っています。

というのも、フリーザが惑星ベジータを滅したのは破壊神ビルスの意思でもあったということになったので、少なくとも「神」がサイヤ人を見限って滅ぼそうとしたのは間違っていないわけです。正確な情報を界王が知らなかったのも、より上位の存在である破壊神による行動だったためと説明することができます。

しかし、当然ながら破壊神は「惑星ベジータの神」ではありません。この言い回しは地球に神様がいるように、他の星にも神様がいるという意味合いだったのだと思います。その意味では、サイヤ人にも神はいます。「超サイヤ人ゴッド」です。「超サイヤ人神」とも表記されるこの存在こそ、まさに惑星ベジータの神と言えます。

超サイヤ人神は、過去にかつて現れたものの、途中で変身が解けて悪のサイヤ人たちに敗れたという伝説が残っているだけの存在でした。そのため、それが惑星ベジータを滅ぼそうとしたとは思えません。しかし悪の道を走るサイヤ人たちに失望していたのは間違いないでしょう。

 

これらのことから、以下のことは確実です。

さて、ビルス超サイヤ人神と戦いたがっていました。その理由は以前考察しましたが、その他にももう一つ理由がある可能性があります。それは、ビルスがかつて超サイヤ人神と出会ったことがあるということです。ビルスは老界王神が封印される7500万年前から生きていますので、当然超サイヤ人神が現れた際も健在だったはずです。そして、何らかの形でその超サイヤ人神と交流があり、それがビルスが悪のサイヤ人を見限るきっかけになったと考えれば、間接的に「超サイヤ人神が惑星ベジータを滅ぼした」と言えるのではないでしょうか?そして、なぜビルス超サイヤ人神という存在に固執したのかの理由も見えてきます。

 

その仮定に立って考えた場合、ビルスはかなり超サイヤ人神に対して好意的だったことになります。その遺志を受け継いでいるわけですからね。以前の考察のように超サイヤ人神に自分の後継者になることを期待していたのであれば、それがかなわなかった失望がサイヤ人に対する絶望につながったとも考えられます。

 

つまり「惑星ベジータの神がサイヤ人の悪行に失望して隕石をぶつけた」というのは、「惑星ベジータの神(とも言える超サイヤ人神と交流があった破壊神ビルスが)サイヤ人の悪行に失望して隕石をぶつけた(と見せかけてフリーザが破壊するのを容認した)」ということになるわけです(笑)。

それを界王様は何故誤って理解していたのか?それは当然、ビルスからそう聞いたのでしょう。例えばこんな感じで。

 

界王「ビルス様、惑星ベジータはあなたが破壊したのですか?」

ビルス「違うね。惑星ベジータは巨大隕石の衝突で滅んだ(大悪人のフリーザにやらせたとは界王には言えない)。サイヤ人の神が望んだ結果だよ。悪さが過ぎたんだ」

界王(サイヤ人の…?惑星ベジータにも神がいるということか)

 

 こう説明していれば、当然界王様は作中でそう説明するしかないかと思います。

 この解釈に立った場合に一つ言えることが、ビルス超サイヤ人ゴッドに肩入れしているということ。善き心を持てば世界の秩序を守る力にもなるサイヤ人が、悪行の限りを尽くしているのを残念に思っていたのでしょう。そして実際、善の心を持った孫悟空に出会うことで、ビルスの見立てが正しかったことが証明されるわけです。