どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

「孫悟飯ビースト」の力は何故最長老や老界王神では引き出せなかったか

 映画「スーパーヒーロー」のネタバレ情報が解禁され、悟飯の新形態の名前は「孫悟飯ビースト」であるとされました。サイヤ人が持つ獣の力となれば、大猿以外になく、やはり大猿の力を引き出しているブロリーに近い特性の形態であると言えそうです。

 

 しかし、映画を見た時にも疑問に思いましたが、悟飯は老界王神に全ての潜在能力を「限界以上に」引き出しています。つまり本来修行で得られる力を全て獲得していると言え、それなのに何故追加の修行もしていないのに新しい力が目覚めたのか、説明が難しいように思えます。

 ヒントは、すでに悟飯は幼い頃にナメック星の最長老に潜在能力を引き出されているということです。にもかかわらず、悟飯はその後もさらに死にかけて復帰したり激怒することによってより大きな戦闘力を引き出しています。そのため少なくとも、最長老の力で引き出せるのはその時点で獲得可能な力であって、死にかけからの復活によるパワーアップによって得られる力までは潜在能力に含まれていないと考えることができます。怒りによるパワーアップは、どちらかと言うと戦闘力のコントロールができないために、怒った時じゃないと全力を出せないと考えた方が良いのかなと思います。

 

 だとすると、老界王神によるパワーアップも、「限界以上」という点が最長老と異なるものの、その時点で修行すれば得られる力を得るという意味であまり違いがないと考えられます。いわば「精神と時の部屋による修行」のような効果を修行せずにより効率よく得られるものと考えられるでしょうか。

 ただ、老界王神によりパワーアップした悟飯が、その後怒りによってさらに戦闘力を爆発させることはありませんでした。もしブウ戦でも激怒する機会があれば、悟飯がビースト化することは可能だった可能性もあります。

 

 「スーパーヒーロー」劇中でアルティメット化は超サイヤ人よりも上位の変身として描かれています。戦闘力が落ちた悟飯では、超サイヤ人になることで戦闘力を(50倍程度に)引き上げて戦うことしかできませんでしたが、怒りで勘を取り戻すような感じでアルティメット化しています。これは悟飯の持っている超サイヤ人以上の力をより純度の高い気で解放している形態と考えられ、この力の獲得が老界王神の能力により得られたものと言えます。

 それに対し、おそらくビースト化はより新ブロリー超サイヤ人4に近い、大猿のポテンシャルも引き出している形態と考えられます。老界王神が引き出したのはあくまでも人間としての形態の力であり、そこに大猿の力は含まれていなかったのではないかと思います。それは最長老による潜在能力解放でも同様でしょう。

 ブロリーは幼少時より過酷な環境に身を置いていたこともあり、早い段階で超サイヤ人にならずともそれ以上の戦闘力を発揮できる、大猿の力を引き出した変身を可能としていました。この形態は「怒り」の状態と言われており、悟飯が怒りを爆発させている状態によく似ていると言えます。ただブロリーが大猿の力→超サイヤ人の順に覚醒したのに対し、悟飯は超サイヤ人になってからビーストの力に覚醒しているため、順番が異なります。ブロリー超サイヤ人フルパワーが「超サイヤ人+大猿の力」なのであれば、孫悟飯ビーストは「アルティメット+大猿の力」であるというのが分かりやすい違いでしょうか。

 

 まとめるとこんな感じです。

・ナメック星で最長老が引き出したのはその時点で悟飯が修行して得られる最大の力

・死にかけからの復活によるサイヤ人のパワーアップは、潜在能力(レベル)自体を増加させるパワーアップなので最長老では引き出せない

・幼少時の悟飯の怒りによるパワーアップは、自力でコントロールできない戦闘力を勢いで引き出しているだけ(元々そのくらい強い)。

・老界王神によるアルティメット化は、その時点で悟飯が修行して得られる力以上の戦闘力を引き出したもの

・アルティメット化によるパワーアップは、超サイヤ人化によるパワーアップよりも強力(気の純度が高い?)

・アルティメット化すれば、怒りに頼らなくてもその時点で出せる力を全て解放できる

・ビースト化は悟飯がブロリーのように大猿の力を引き出したもの

・ビースト化はアルティメット化に大猿の力が加わっているため、ブロリーの変身とは種類が異なる

 

 こんな感じですね。大猿の力は老界王神では引き出せなかったのかと疑問に思うところですが、大猿の力をコントロールするのはテクニックであって潜在能力ではないのかなと思います。ブロリーも怒りを鍵にして大猿の力を大猿に変身せずに引き出していると考えると、悟飯も同様だったのかなと思います。

 では悟空やベジータでも大猿の力は引き出せるのではないか?と思うのですが、現時点ではそれは特殊な才能が必要なのではないか…と思います。ブロリーも悟飯も幼少時から高い戦闘力を持っていた変異種みたいな存在ですので。超サイヤ人4は、大猿から理性を取り戻してなるものですから、怒りのままに変身するブロリーや悟飯とは別種の変身ですね。超サイヤ人4は尻尾が必要ですが、ブロリーや悟飯は尻尾なしで変身しているので、変身条件も違います。

 

 ちなみに新ブロリーは鳥山設定で幼少時の戦闘力が920でしたが、悟飯はラディッツ戦時で1307でしたので、才能面でもやや悟飯の方が上です。混血だからなのかもしれませんが、その点で言うとブロリーも混血である可能性も否定できませんパラガスの嫁が誰かという設定はありませんし、実はサイヤ人じゃないのかもしれませんね。そう考えると、大猿の力を人型のまま引き出すという特性自体が、混血特有の能力である可能性も考えられるようになります。

 まぁ、ブロリーはどちらかと言うと純粋サイヤ人の中での最強というイメージがあるので、あまりそうあって欲しくはない気もしますけどね。ただろくな修行なしで悟空やベジータより強いというのも納得しかねるものがあるので、腑に落ちないという意味ではどっちもどっちかもしれませんが。いずれにせよ赤ん坊の時点で戦闘力10000ある旧ブロリーとは別人です。

 

 ブロリービルスの元で修行していましたし、悟飯も含めてまだゴッド化の可能性が残っています。まだまだパワーアップのインフレの余地はありますね。