どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

悟飯は何故訛りがないのか

 悟空の口調と言えば、「オラワクワクすっぞ!」のように若干訛っているのが特徴です。最近ちょっと悪く強調されすぎですが、都会娘のブルマに対して田舎の少年という意味でそういうキャラになっていたのだと思います。

 悟空の妻であるチチも、悟空以上の訛りの持ち主です。「〜だ」「〜けろ」と語尾につける傾向があり、これは父親の牛魔王についても同じです。

 で、その2人の息子である悟飯は、全くその訛りがありませんでした。家族に標準語を話せる人がいないのに、何故悟飯は標準語で話せているのでしょうか。

 ここに疑問を持ったのは、両親が共に外国人で日本語を話せない子の場合、日本語を覚えるには学校など外部の環境で覚えるしかないからです。片方の親が日本語を話せれば、まだ日本語を話せますが、両親外国人ではそれは困難です。普段から言葉を聞いているからその言葉が話せるようになるのであって、悟飯は家族から標準語を聞かされないので、標準語を学べる環境がないはずなのです。パオズ山の住環境的に近所付き合いもなさそうです。

 

一つ考えられるのは、家庭教師的な教育者がいた可能性です。悟飯は小さい頃から「偉い学者になる」という夢を持っていましたが、当然それはチチの教育方針の賜物のはずです。元々牛魔王は一大領主みたいな存在でしたから、チチ本人もお金をかけた教育者のもとで育った可能性があり、悟飯も同じように優秀な教育者に勉強の指導を受けていた可能性が考えられます。しかし、原作にもアニメにも、そのような描写はありません(アニメでは、一度悪徳家庭教師を付けられる話があったと思います)。

パンのように幼稚園的なものに通っていた可能性もありますが、悟飯はオレンジスターハイスクールが初の集団教育環境だったように描かれているので、その可能性は薄そうです。通園も大変そうですし(悟空が筋斗雲で送り迎えしている姿はあまり想像できません)。

 

教育だけならチチだけでもできますが、口調の矯正はチチ本人には難しいと思うので(そうであるならチチ自身が標準語を話しているべき)、やはり別に教育者がいたと考えて良いのではないかと思います。

しかし、悟飯の勉強量からして、幼少時からそれだけ教育を受けていた人がいるならば、それなりに家族と親しくなってもいいような気がします。何故、物語に出てこないのでしょうか。

一つは、取っ替え引っ替えしている可能性。チチの求めるレベルが高すぎて、しょっちゅうクビになっていたりしていそうです。悟飯は人当たりが良いので本人と合わないからというのはあまりなさそうですが(悟飯がそう感じる前にチチがクビにしそう)。

もう一つは、単純に描かれていないだけで普通に専属の家庭教師がいるという可能性。こちらの方が、サイドストーリーを広げられそうです。父親である悟空、戦いの師であるピッコロに加え、もう一人いた勉強の師、というのは悟飯の内面の考察に深みが出そうな気がします。本編がバトルしてなんぼなので、スポットライトが当らなかっただけで、そういう人がいないとは断言できないのです。

 

もし悟飯に専属の教師がついていたとしたら、どんな人物だったのでしょうか?悟飯の性格から類推するに、おそらく非常に礼儀正しい人物だったのだと思います。あの悟飯の礼儀正しさは悟空とチチ由来ではないと思うのです(笑)。もしかしたら、勉強と別に礼儀作法の先生もいたのかもしれませんが、住環境的にもそんなに多くの人が出入りしている環境に見えないので、せいぜい一人だったんじゃないかなーとは思います。

もしそのような先生がいたら、悟飯はそれなりに慕っていたのではないかと思います。悟空やピッコロへの全幅の信頼を見る限り、年上の人への不信感のようなものは一切見られませんからね。ピッコロにそんなに物おじしなかったあたり、それなりに厳しく怖さもある人だったのかもしれません。礼儀正しいピッコロさんのような人でしょうかねぇ。まぁ男性とは限らないので、実はベビーシッターも兼ねた育ての母親みたいな人が別にいる可能性も想像できます。いずれにせよ、両親が訛っていても影響が出ないくらいには一緒にいる時間が長かった人物である可能性が高いのかなと思います。

 

悟空一家の家庭環境はあまり描写が多くなく(アニメではそこそこ描かれていましたが)、悟空自身があまり語ることがなかったため、勉強に全く興味がない悟空にとってはいないも同然(悟飯が勉強している時、悟空は修行か狩りをしていたのでしょう)だったが故に、その存在が語られることがなかった…というところでしょうか。

悟飯はオレンジスターハイスクール入学の時点で学力はかなり高かったようですし、実際に学者になったあたり成績は本当に良かったはずです。本人の才能とチチの教育だけでそのレベルに達することは難しいと思われるため、それなりの信頼できる指導者がいたと考えたいところです。