どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

ピッコロ大魔王と龍族

ナメック星人の最長老は口から卵を産んで子孫を残しますが、ピッコロ大魔王は同様の方法で魔族を産んでいました。

ピッコロ大魔王は同じく卵でマジュニアを産んでいるので、最長老のように子孫を残すこともできるようです。

では、悪に染まった存在とは言え、何故魔族という別の存在を産み出すことができていたのでしょうか。

 

ピッコロ大魔王が生む魔族と称される存在は、他の魔族(ガーリックJrやダーブラなど)とは異なり、龍のモチーフが色濃く出ています。

最長老は子孫だけでなく、ドラゴンボールを作る能力も持っていますが、つまりピッコロ大魔王が産み出す魔族は、ある意味神龍を産み出す応用なのかな、と思い当たりました。

地球の神は、神龍の石像に命を吹き込むような生み出し方をしていますが、ナメック星のポルンガに関してはそのような模型がないため、元々ナメック星人には龍的なモチーフがあるのだと思います。そもそも戦闘タイプではないナメック星人の事を、「龍族」と呼んでいますからね。

神とピッコロ大魔王の元々の存在である「カタッツの子」は、龍族の天才児であったとされています。そのため、ピッコロ大魔王もドラゴンボールを作る能力と子孫を生み出す能力を応用し、龍的な存在を卵で生むことができたのだと考えることができます。

つまりピッコロ大魔王が生み出す魔族は、厳密には(魔界の住人としての)魔族ではないと言え、正確に言えば「龍魔族」とでも呼ぶべき存在なのかもしれません。

 

さて、神龍に近しいが禍々しい存在と言えば、ドラゴンボールGTに登場した「邪悪龍」があります。これはドラゴンボールに蓄積されたマイナスエネルギーにより誕生した存在であるとされていますが、ピッコロ大魔王もある意味「カタッツの子」のマイナスの側面が具現化した存在であると言え、マイナスエネルギーを使用して生み出した龍が「龍魔族」であったと解釈できなくもありません。

神とピッコロ大魔王の分離は、ある意味ではプラスエネルギーとマイナスエネルギーの分離とも言え、理には叶っています。魔人ブウの善悪の分離も、プラスとマイナスの分離だったりするのかもしれません。

だとすると、邪悪龍にはもう少しピッコロ大魔王っぽさがあっても良かったのかもしれませんね。GTではこの時点でピッコロが退場していたのも残念です。

なお、劇場版オリジナルのスラッグは、戦闘タイプの突然変異体ということで、龍族の突然変異体であったであろうカタッツの子とは対照的な存在です。彼が連れていた魔族は、自分で産んだわけではなく、スラッグ星の生物らしいのですが、スラッグ星は魔界なんですかね…。

 

ところで、神様もピッコロ大魔王も龍族としての特徴を持っているにも関わらず、ピッコロと神様が融合した後は完全に戦闘タイプとなっていました。これは何故なのでしょうか。

それは、ピッコロ大魔王がマジュニアを産んだ際に、戦闘タイプとして産んだからなのだと思います。マジュニアを生み出した目的は悟空を倒すためであり、世界征服の野望を受け継がせるためです。そのために必要なのは戦闘力であり、魔族を生み出すことではなかったということなのでしょう。そのマジュニアがベースとなって融合したために、神コロ様も戦闘タイプになったというわけです。

つまり、ピッコロは龍族の天才児が分離して片方が戦闘タイプに転生した上で再融合したという、極めて稀なケースで誕生したナメック星人ということになります。オレンジピッコロの力もその辺が背景にあるのかもしれませんし、神龍が引き出した力ということにも、単なる「願いを叶える」力だけによるものではないのかもしれません。

 

まあ、でも今のピッコロが本当に純粋な戦闘タイプで、絶対に卵を産めないかというとその辺は原作者の裁量でどうにでもなりそうですけどね。パンの遊び相手として普通にマスコットキャラとか産んだりして。