どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

気功砲って結局どんな技?

天津飯の必殺技と言えば、気功砲です。威力が高すぎる上、使用者の寿命を縮める禁断の技という扱いはドラゴンボールの中でも異色で、他に使用者が現れることもありませんでした。

しかし、舞空術太陽拳のような鶴仙流の技が誰もが使えるスタンダードな技になっていったのに対し、気功砲は何故真似されなかったのでしょうか。危険な技ではありますが、それくらいのリスクを負わないと勝てない局面は、ドラゴンボールでの戦闘では珍しくありません。

例えば悟空が覚えていれば、フリーザ魔人ブウとの戦いでは使っていたかもしれません。何か、天津飯でなければ使えない理由があったのでしょうか。

 

そもそも、気功砲とはどんな技なのでしょうか。

一般的な気功波と違って光の帯が出ず、強力な衝撃波の類であることと、そして使用者の命を危険に晒すレベルの消耗を必要とする点が特徴的です。

特に後者の、命を削るような技であることが一番の個性ですね。全力でかめはめ波を撃っても、悟空が死ぬことはありません。気がゼロになったらほぼ死に等しいですが、おそらく普通の技は使っただけで生命活動に支障が出るほどの消耗はしないのでしょう。意識的なのか無意識的なのかは分かりませんが、セーフティが働いているのだと思います。

そのセーフティが働かないのが気功砲で、それ故に亀仙人鶴仙人がそれを天津飯に教えたことを責めていました。

使用すると命を落とすという意味では、魔封波がそれに近く、おそらくどちらも武泰斗が同じ原理を使って編み出したのだと思います。魔封波のエネルギーを全て破壊力に使うのが気功砲で、天津飯魔封波を短時間で習得できたのも元々気功砲を体得していたからなのでしょう。

 

しかし、命を削ってまで放出する気というと、ほぼ自殺技に近いと言えます。いわば、自爆ですね。

実際、同じ鶴仙流の餃子が自爆したことがありますが、これは気功砲は扱えないものの、気を自分の生命ごと爆発させる技術は会得していたということになります(栽培マンの戦い方を見て思いついた可能性もありますが)。その意味では、気功砲は「自爆レベルのエネルギーを収束して放出する技」なのかもしれません。

自爆は餃子の専売特許ではなく、ベジータも使用していますし、GTでは悟空も使用しようとしたこととがありました。しかしそのエネルギーを制御・収束するのはかなり高度な技術のように思えます。それを会得しているのが天津飯だけということなのではないでしょうか。

 

ベジータがもし気功砲を使えていたら、自爆レベルのエネルギーを魔人ブウに集中放射することができ、魔人ブウを消滅させることができていた可能性があります。悟空が界王神界でブウを消滅させるためにエネルギーを貯めようとしていましたが、それは気功砲のような技を出そうとしていた可能性があり、当時の悟空であってもかなりの長時間の集中と気のチャージが必要だったということになります。ベジットは片手で簡単にブウを消滅させる技を出せていましたが、これは気の剣を作り出せるほどのベジットの気のコントロール技術によるもので、ベジットなら片手で気軽に弱い気功砲クラスの技を撃てるということになるでしょうか。

 

そう考えると、気功砲はめちゃくちゃ高度で強力な技であるように思います。しかし、そもそもの大前提が「命を削って高すぎる威力を出す」技なので、超サイヤ人クラス以上の戦闘力で使用したら、それこそ惑星消滅は確定なのかもしれません。単純に、セル戦でのベジータが使えば、ファイナルフラッシュよりも強力な技になっていたでしょうからね。

そのあたりが、誰も覚えようとしなかった理由でしょうか。威力を抑えて乱発可能になった新気功砲だったら何とかなりそうですが…それこそ天津飯じゃないとできないレベルだったんですかね。そもそもベジータの自爆で地球は消滅しなかったしな…。

 

このように考えると、クリリンだけでなく天津飯も極めて「気のコントロール」に秀でていた可能性がありますね。気の絶対量が多ければ気功砲の威力だけでずっと第一線で戦えていた気がします。「かめはめ波を大小にかかわらず無効化する」という能力も生かせていたかもしれません…(あれは単純に気合いで気功波をかき消す技だったんでしょうけど)。

せめて、天津飯にピッコロ並の戦闘力があればと、残念でなりません。スーパー三つ目人とか三つ目人ゴッドとか出てきてもいいんですよ(笑)。それか、誰か別のキャラが気功砲を会得してもいいかもしれません。相手を消滅させるか、通用せず自分が力尽きるかしかないので、使いにくいでしょうけど(それが他に使用者が現れず、天津飯を強くできなかった最大の理由でしょうね)。