どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

「悟空とベジータの共闘」という特殊なシチュエーションについて

ドラゴンボール超」では割と悟空とベジータが一緒に敵と戦う、というシチュエーションが発生していました。未来でのザマス戦でもそうですし、ジレン戦でもそうでした。しかし、悟空とベジータが「共通の敵と一緒に戦う」ということを行ったことは、原作では一度もありません。

 

そもそも原作では、複数のキャラが敵と一緒に戦う、というシチュエーション自体がほとんど起きたことがありません。悟空が絡んだ戦いとなると、ラディッツ戦での悟空とピッコロくらいだと思います。悟空以外のキャラの場合、ナッパ戦やリクーム戦、フリーザ戦などでピッコロや悟飯たちが連携して戦ったことはあります。

週刊連載漫画だったので、1人ずつ戦った方が尺も稼げるし盛り上げやすいという側面もあるのかなとは思いますが、特に悟空とベジータに関しては、一緒に戦える場面でもあえて1対1で戦う傾向があり(純粋ブウ戦や復活のFなど)、戦闘民族サイヤ人が1対1のバトルを好むということが強調されている側面があります。

そのため、原作目線では、悟空とベジータが「一緒に2対1で戦う」ということは「あり得ない」と言い切ることができます。「スラムダンク」で桜木と流川がパス交換するよりあり得ません。なので、「超」での描写には少し違和感がありました。

 

おそらく、悟空とベジータが共闘した初めての作品が、劇場版の「激突!100億パワーの戦士たち」だったかと思います。「勘違いするな~貴様を倒すのはこの俺だ」のくだりや、「俺に指図するな!」といって一緒に攻撃するシチュエーションなどは、この作品が原点です(ドラゴンボールにおいては)。

その後の劇場版でも、悟空とベジータが一緒に攻撃を仕掛けたシーンはなかったと思います(それぞれ別々に戦ってやられること多し)。強いて言うならジャネンバ戦ですが、早々に2人で戦うことはあきらめてフュージョンを試みてますし、基本的には「100億パワーの戦士たち」限定のシチュエーションだったと言えます。

アニメでは、ブウの体内でのオリジナルエピソードで、すぐデブブウを引き剥がさず2対1でブウと戦う話があり、2人で合体攻撃するような演出さえありましたが、これもそれが唯一だったかなと思います。

 

「超」では、1対1では勝てない相手において悟空とベジータが一緒に戦うという状況になりました(最後はフリーザとさえ一緒に戦いましたが、あれはまぁ最後の最後なのでOKです)。しかし鳥山明氏であれば、おそらく1対1で戦う事にこだわり、「手出しはするなよカカロット」的な演出になっていたと思います。バトルロイヤルの乱戦の中でやむなくという感じではなく、最後に残ったわずかな敵に対してもそうなってしまうと、ちょっと違うかなと思いますね。

そういう意味で、悟空とベジータの関係に関しては、もう少し気を使って欲しかったような気がします。まぁ「超」に関しては特に悟空の性格があまりにも原作と違いすぎる部分が多かったので、シナリオ書く人はもう少し頑張って欲しかったところです。

 

そもそも今となっては、「一緒に戦うよりフュージョンポタラで合体した方が強い」という設定が生まれてしまっているので、1対複数のバトル自体あまりやらない方がいいんじゃないかなと思いますね。

とか言ってこれで今度のブロリー映画で共闘させまくりだったらどうしよう(笑)