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どらごんぼーる考察

がんだまぁBlogからドラゴンボール記事を移植しました。以後ドラゴンボール考察はここで展開します。

大猿と超サイヤ人

 今回はとても位置づけが曖昧な大猿と超サイヤ人の関係について考えます。


 まず、大猿は月の光に含まれるブルーツ波を一定量以上目に当てることによって、尻尾がある場合のみ変身できるサイヤ人の形態です。
 大猿になると、戦闘力が10倍になり、一部のエリートを除き理性がなくなりサイヤ人の本能のまま周囲を破壊して回ります。

 ところで、この大猿という形態は一体何のためにあるのでしょうか。変身型宇宙人は、カモフラージュやエネルギー消耗を抑えることが一般的な目的であるとベジータは説明していました。また、フリーザは高すぎる戦闘力を抑制するための変身でした。しかし、大猿はそのどれにも当てはまりません。そもそも理性がなくなってしまうので、合理的な変身ではないように思えます。
 考え方としては、元々大猿こそがサイヤ人の原始の姿であり、そこから進化して知恵のある人型でいられるようになった、ということも思いつきますが、そうであるならば何故満月になると変身するのかという説明になりません。

 生物学的に考えるのであれば、サイヤ人の本能と大猿への変身能力に関連があると見るべきです。そしてサイヤ人の本能と言えば、闘争本能です。
 サイヤ人は、より強い敵と戦うことを望む傾向があり、また瀕死の状態から回復する事により大幅にパワーアップする事ができるという性質を持っています。つまりサイヤ人は本能的に強い敵と戦い、大きなダメージを受けつつも生き残る事で、より強い個体へと進化していく性質があると言えます。
 ここで重要なのは、サイヤ人が強くなるためにはダメージを負わなければならないと言うことです。圧倒的な強さで一方的に勝っても意味がありませんし、策を弄して強敵を身を汚さずに倒しても無意味なのです。正面からぶつかって傷を負い、かつ生き残りさえすれば、仮に相手を倒せなかったとしても強くなれます。
 このことから、サイヤ人が大猿に変身する理由も推測できます。理性が無くなったほうが、よりノーガードの殴り合いをしやすくなるということです。いかに傷つく必要があったとしても、痛みを受けることは本能的に避けたくなるものですが、理性がないバーサーカー状態なら傷を恐れることもないと思われます。
 つまり、サイヤ人が大猿になるのは、理性を消失させてノーガードの殴り合いをするため、だったのではないかと思うのです。ガンダムファイトの如く、戦って戦って戦い抜いた者だけがより強くなれる、ということですね。元々、サイヤ人は満月の夜に殺しあう事でより強い者が生き残っていく、という種族だったのではないでしょうか。
 満月の時しか変身できないのは、しょっちゅう変身してたら身が持たないからでしょう。満月の周期=回復期間ということでしょうかね。

 サイヤ人は元々ツフル人の惑星を乗っ取って惑星ベジータとしただけで、それまでは別の場所に住んでいたということになっています。本来のサイヤ人の母星は、大猿バトルをやるのにちょうど良い満月周期だったのではないでしょうか。その月(もしくは母星そのもの)が何らかの理由により失われ、大猿に変身できなくなったため、闘争本能を満たすために他の星を襲うようになり、惑星プラントへ流れ着いたと考えれば、辻褄は合います。
 しかし、惑星プラント改め惑星ベジータは、満月周期が8年に1度ということがアニメでは語られており、とても大猿バトルにより自己を強化する環境にはありませんでした。そのため、フリーザと手を組んで他の宇宙人と戦うことでより強くなる事を求めたのではないかと思います。

 そのように考えると、超サイヤ人とは、大猿バトルを繰り返すことでサイヤ人が到達できる終着点だったのかもしれません。何度も瀕死になりながらも生き残り、死なずにいられた者だけが到達できる領域だとすれば、通常のサイヤ人とは明らかに変わるのもわからなくはありません。1000年に一度というのも、だいたいそのくらいの確率でそこまで到達できるくらい何度も生き残るサイヤ人が現れるということなのでしょう。
 但し、超サイヤ人はただ何度も死の淵から蘇っただけでは覚醒できません。「純粋な心」と「激しい怒り」が必要です。サイヤ人の壁を超えるためには、精神面も重要な側面を占めています。

 そのことをより強く感じさせるのが、超サイヤ人4の存在です。この形態は、超サイヤ人状態の大猿が理性を取り戻す事によって変身できるようになるもので、いわば大猿と超サイヤ人のハイブリッドです。
 ただ超サイヤ人が大猿になるだけでは、黄金の大猿になるだけですが、そこに理性の維持が合わさる事によって、サイヤ人の潜在能力を全て解放した状態とも言える超サイヤ人4になることができるのです。
 大猿形態での理性の維持と、超サイヤ人への覚醒条件となる純粋な心。この2つが揃ったサイヤ人こそ、最強のサイヤ人である、ということになります。

 さて、大猿状態での理性の維持は、ベジータが当初から実現していました。これは、どのようにして可能になったのでしょうか。
 大猿がノーガードの殴り合いをするために理性を失う形態であったとするならば、その状態で理性を維持するということは、大猿状態でも無為な破壊はしないようにするという自然の進化であるとも考える事が出来ます。
 サイヤ人は大猿への定期的変身ができなくなったことで、文化を手に入れました。その大半はツフル人から奪った文化ではあるものの、それを使いこなす知恵は持っていました。しかし文化が発達しても、大猿に変身すればそれを破壊してしまいます。それではいつまでたっても文明が発展しないので、それを避けるために一定レベルに達したサイヤ人が身につけたのが、大猿状態での理性の維持だったのではないでしょうか。理性のある大猿が、ボス猿のように他の大猿を統制し、無駄な破壊をしないように管理していたのかもしれません。そういう形をとるにつれて、次第に王制が生まれていったとも考えられます。サイヤ人の王子であるベジータが、大猿で理性を維持できたのは当然かもしれません。おそらく父親であるベジータ王も、理性の維持が可能だったのではないでしょうか。

 ところで、超サイヤ人4になるには、超サイヤ人3になることが必須なのでしょうか。個人的には、そうは思いません。なぜならベジータ超サイヤ人3になれていないのに4にはなれたからです。そもそも超サイヤ人になってから大猿になったサイヤ人が誰もいないため、いつから4になれたのかは全くの不明です。
 ただ、超サイヤ人4になるには理性が必要であるということを考えると、なんとなく平時から超サイヤ人でいられる通称超サイヤ人第4段階までの覚醒は必要なのかなぁという気がします。推測ですが。

 もう一つ疑問なのが、悟飯とベジータの尻尾が二度と再生しなかったことです。悟空のように神様から特殊な処置を受けたわけでもないのに、地球での戦いで一度切られてから生えてくることはありませんでした。単に作者が面倒だったからなのでしょうが、これにもヒントはあります。それは、悟天とトランクスは生まれつき尻尾がない分戦闘力が高く、超サイヤ人への覚醒が容易だったというドラゴンボール大全集の記述です。
 尻尾がないと超サイヤ人へ覚醒しやすいということは、尻尾の有無と超サイヤ人への覚醒はトレードオフの関係にあるとも推測できます。つまり、悟飯とベジータに尻尾が生えてこなかったのは、すでに超サイヤ人になれるレベルに達していたからなのではないでしょうか(悟飯は早過ぎるような気もしますが、実際のところフリーザ編終了後から精神と時の部屋に入るまで、悟飯は劇的なパワーアップは遂げておらず、死にかけてもいなければ激怒することもなかったので、すでに覚醒するレベルに達していたが、力が発現する機会がなかっただけとも言えます)。
 超サイヤ人サイヤ人の終着点だとすれば、もう大猿になって戦い合う必要もなくなるため、尻尾も不要になるのかもしれません。

 ただそう考えると、尻尾と超サイヤ人の両方が必要な超サイヤ人4の存在は矛盾する事になります。しかしよくよく考えると、悟空は老界王神の力で無理矢理尻尾を引っ張り出しただけですし、ベジータは必要以上のブルーツ波を浴びる事で人工的に変身しただけです。自然な形で超サイヤ人4になったキャラクターは、存在しません。
 本来超サイヤ人4になれるのは、超サイヤ人になった後、一度も尻尾を切られることなく変身できた存在だけなのかもしれません。切れたら生えなくなるとしても、切られなければなくなることはないでしょうからね。
 つまり超サイヤ人4とは本来、超サイヤ人になれるレベルに達しつつ、尻尾を失うことがなかったサイヤ人だけがなれるスーパーレアケースだったのかもしれません。

 そうであるならば、伝説の超サイヤ人ブロリーはそれに近い存在であると言えます。ブロリーに尻尾があるかどうかは服装的にわからないのですが、バイブロリーは培養中に尻尾が生えていたので、おそらくその元になったブロリーにも尻尾はあったはずです。
 ブロリーは理性がほとんどないため、超サイヤ人4にはなれないでしょうが、尻尾を持っているが故に、擬似的に超サイヤ人4に近い形態になっている、ということなのかもしれません。
 そう考えると、筋肉を肥大化させる変身である超サイヤ人第2形態・第3形態(セル戦でのベジータとトランクスの形態)は、尻尾なしで自力で伝説の超サイヤ人の力を(部分的に)引き出した姿であるとも考えられます。尻尾さえあれば、ベジータもトランクスも伝説の超サイヤ人になれていた…のかもしれません。

 超サイヤ人になるレベルに達すると尻尾が退化が、その尻尾を維持していればさらに上の形態になれる、というのはちょっと矛盾しているかも知れませんが、とりあえず色々な疑問点を一気に片付けるとそういう解釈になりました。

 ちなみに超サイヤ人2と3は、大猿の力に頼らない別の変身だと思います。2は、超サイヤ人1の状態で平常心を保てるようになった上で、もう一度超サイヤ人への覚醒を果たすことでなる形態なんじゃないかと思います。また3は、本来時間の概念がないあの世でしかなれないということ、エネルギー消費が激しすぎるということから、継続的に気を放出し続ける事でなれる形態なのではないかと思います。あの世なら気の残量が無限なので、際限なく出してみたらなれた、みたいな感じで。
 そういう意味では、ブロリー超サイヤ人3になれるのはある意味必然かもしれません。気が継続的に溢れてくる存在のようなので。

 しかし、超サイヤ人の気の源泉はどこから来るんでしょうねぇ。界王拳50倍に相当するということですが、その辺のメカニズムもいつか考察してみたいと思います。